ラブ・バグ(過去記事1,2)とは,なんだったのか?(気が早いって…) 全米のユーザーの4%を巻き込んだ0という驚異的な拡散力を見せて(ZDNet Newsの記事),あっという間に引き潮となった,その,意味とは?
先日猛威を振るったラブ・バグの類似ウイルスで,より悪性の高い「ニュー・ラブ」が検知されたが,どうやら隔離に成功したようだ。ユーザーの警戒心や,アンチウイルスベンダーの迅速な対応が功を奏した。ネットワークアソシエイツ社では,このウイルスの危険度を「高位」から「中位」に引き下げた。
ラブ・バグ(SIT圧縮,取扱注意;-P)のソースをのぞいてみると,私のようなVBに詳しくない人間でも,なんとなくわかるほどの簡単さ。きっとVBでいろいろやっている人なら,0から書くことも難しくないだろうし,ちょっと変種を作るなんてのも楽だろう。もし,という話をしても仕方ないだろうが,ラブ・バグがもっと破壊力の強いものだったら,もっと伝播力の強いものだったら…。初心者でもわかるようなコードで,世界をずたずたにすることは可能だったのだ,と考えさせられる。
どこでも云われていることだが,メリッサであれほど苦い目を味わいながら,また同じことを繰り返した。まぁ同じ過ちを起こすのが人間,と話をくくってしまえば終わりだけど,愛という名の夢魔は,常に,その隙を狙っていたことは間違いない。いつか,その隙に差し込まれる刃が,本物の,命を落とす刃になる。たった275行のコードで,世界は壊せる。
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